April 25, 2005

美味しいものを食べる

先日、お世話になっている会社で主催する
「まちづくりフーディングビジネス研究会」
に参加させて頂きました。

定期的に催されるこの企画ですが、今回は“特別編”ということで、
“日本酒と発酵食品の新しい魅力について、プレゼンテーターのK氏が進める
組み合わせを楽しむ。また、氏が考えている、新しい飲食業態について、話を伺う。”
というテーマでの試食会。

発酵食品と言っても、幅が広く、チーズなどの乳製品、麹を使用した味噌や醤油等の調味料、
魚を発酵させたアンチョビやナンプラーに魚醤。。。
いったいどんな食材が登場するのかと想像を膨らましたのですが、一方で、
お酒が強く無い(嫌いではないが)こともあり、実は日本酒とワインに関しては全くの素人。
お酒は控えめに味わおうと心に決め、不安を抱きつつ会場へと向かう。

やや遅れて参加し、挨拶もそこそこにまず駆けつけ一杯(?)で、
人気食い倒れブログで有名なやまけんさんに差し出されて頂いたビール。
某ビール会社の麦芽100%のこだわりビール。
口にしてびっくり。常温でしかも、口に含んだ瞬間にとてもまろやかな口当たり。

その秘密は、市販のビールを特定の温度と期間、寝かしたものだという。

以前ビール会社にて研究アシスタントをしていた私は、やたらと鮮度にこだわっていた頃を思い出し、正に、“目から鱗”。

一通りのご挨拶もすみ、ご提供頂いた日本酒、二銘柄

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目の前に盛られた料理に高鳴る気持ちを抑えつつ、
まずは、鯛の酒盗にすっきりとした味わいの竹鶴の清酒を冷でといった感じで
順序良くお料理とそれに合う日本酒が提供される。

同席した方は、きき酒師(きき→本来は“口”に“利”)であったり、飲食店のプロデュースをされている方が多く、己の無知を恥じながら、感心の声を漏らすばかり。

予想してい多くの食材が、予想していない形になって登場した。

酒盗に加えられたアンチョビであったり、リンゴのソースとして使用されたゴルゴンゾーラであったり。。。また、ご紹介された日本酒との愛称がすばらしい。
口の中で自然に溶け合うのだ。

とりわけ興味を持ったのが、先ほど登場したやまけんさんのご紹介、「なんばん粕漬」を使用した、
【豚の粕漬け】である。

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「なんばん粕漬」は麹味噌に唐辛子を漬け込んだピリ辛の味噌。豚のブロック肉を贅沢にもたっぷりの「なんばん粕漬」に一晩ほど漬け込んで焼いた物だとか。まろやかさと辛みの絶妙なバランスで、お酒にももちろん白いご飯だったら何杯でも食べられそう。webショップで即日完売となったこの「なんばん粕漬」を口にすることができるなんてと、感動。

で、本日一番の楽しみであった、「駿河の若軍鶏」こちらもやまけんさんのご紹介。

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私自身、鶏肉に関しては結構うるさい。
だがこのもも肉を一目見て、小振りであるが締まった感じの赤い肉質に、脂肪の色の黄色さが。。。美味しそう!!

本日は富士山の溶岩を使用した石焼で食材の味を生かした塩のみで頂く。
石盤が温まる時間をもどかしく思いながら、つい、我先にと箸が伸びてしまった。

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その食感と来たら、シャコシャコした感じ。心地よい歯触りの肉と、ジューシーで臭みのない脂身が口の中で混ざりあって、味覚を刺激して来る。きちんと育てられたんだね〜と心で話しかけてみる。
口の中でパサついたり、もたつくイメージの胸肉もしっかりと歯切れの良い食感でまた、美味しい。
つられて進む、日本酒。(この時点で、日本酒に関する見聞が定かで無くなってしまっているが。。。)

気付けば、許容量以上の日本酒を口にしてしまっていた。ただ驚いたことに、飲むと具合の悪くなる私が、とても心地の良い酔い方で、ほっくりと幸せな気分。

お酒と料理。お互いに出しゃばり過ぎず、抑え過ぎず。。。とても良い関係。
きき酒師の方に、「お酒はこれから楽しめる様になるわよ」と温かいお言葉を頂き、もっと、お酒と料理の美味しい楽しみ方を知った上でのレシピ作りやメニュー作りの為にお酒を勉強できたらと。

そして“人を幸せにする料理”をさらに広げて行くのだ。

最後に、この会を紹介して頂きました、橘さんに厚く御礼申し上げます。

投稿者 ACCO☆ : April 25, 2005 02:46 AM