June 14, 2004

梅干し

最近、八百屋やスーパーなどで青梅が売り出されているのが目につく。
その甘い香りを嗅ぐと、決まって思い出されるのが、母の梅干し。

質の良い南高梅と大量の粗塩を買って来て、風呂場で梅干しを漬ける準備が始まる。近所でもチョット有名で、“自宅で実った梅で是非…”なんて、近所の人が毋に届けに来る。
梅によって、熟れ具合いや漬ける重しの重量などが違う為、漬け込む瓶を増やさなければならない。

普段は、数字に弱い母が、今年の梅はどうとか、去年はあれが悪かったなどぶつくさ言いつつ、梅の重さと塩加減、重しの重量を計算して漬け瓶に漬けていく。
最初に出て来た水分は捨て、次に上がって来た水分は、梅酢となって、ドッレッシングや、野菜の浅漬けに利用される。

梅雨があける頃、ベランダを占拠している父の植木の隙間をフルに使って、まさに、“梅干し”が始まる。我が家の梅干しは、赤じそを使わないので、最初は少し黄色っぽい。
一個一個、箸で並べ、たまに返し…それを日々繰り返すうちに、赤くなっていくから不思議だ。
少し化学的に言うと、酸がアルカリに変わって変色するらしいのだが、細かい、化学式はよくわからない。いい加減なことを良く口走る母に、黄色いうちは青酸カリがあるから、食べられないと説明されたが、真実は不明。

数日干して、梅が乾燥してくると保存。食べられるのは数カ月先になる。私達は、母が“よし”と言うまで唾を飲み込み、残り僅かになった去年の梅干しを大事に食べるのだ。

レシピ〜【イワシの梅干し煮】

《材料》2人分
・鰯    小さめ4尾
・梅干し  2個
・生姜   親指の3倍位のサイズ
・酒    100cc
・みりん  大さじ2
・薄口醤油 大さじ3
・水    

《作り方》
1.鰯は、包丁で軽くウロコを落として、頭を落として、ハラワタを取り除く。
2.生姜は薄切りにしておく。
3.鰯が並んで入る位の鍋に(ジャストサイズがベスト)生姜以下の調味料を加え、一煮立ちさせる。
4.鍋に梅干しと鰯を寝かせ、落とし蓋(なければ、キッチンペーパー、アルミホイルで代用)をし、
 静かに沸騰する位の火加減で、10分煮る。
5.10分後、煮汁の味を見て、薄ければもう少しひにかける。ちょうど良い味で火を止める。
6.皿に盛ってできあがり。

《一口メモ》
梅と生姜には、食欲増進の効果があります。これから夏にかけて、夏バテ防止の1品。
鯖や、さんま、鰺でも美味しいです。

投稿者 ACCO☆ : June 14, 2004 08:38 PM